こんにちは!なつけんです。
大人になってからサックスを始めて、8年が経ちました。今では普通に仕事もしつつ、毎日サックス練習し、音楽教室に通い、吹奏楽団に所属し、すっかり音楽ライフを満喫しています。
大人、子供に関わらず、音楽をする人にとって、大きな問題となるのは練習場所だと思います。この問題を解決するため、我が家では、自宅の一部屋を改装して防音室にしました。
今回は、我が家の防音室リフォームの内容と、実際の防音性能とその使用感について、述べていきます。
まず最初にこの記事のまとめです。
自宅防音室の種類
自宅防音室には、組み立て設置型のものと、部屋自体を改装したものの、2種類があります。
組み立て設置型
組み立て設置型の防音室は部屋の中に、1畳〜3畳程度のブース型の防音室を設置するものです。やや大雑把な言い方だと、小さものだと部屋の中に(今はあまり見かけないですが)電話ボックスを置くイメージです。
価格は広さや、性能によって様々で、10万円〜で、有名メーカーだとヤマハやカワイから販売されています。
詳しくはこちらのサイトを参考にしてみてください。
30万円台から“部屋に置く防音室”は静かになる? ヤマハで体験してみたテレワークの普及や、YouTuber/VTuber、プロゲーマーによる動画配信が一般的になった昨今、注目されているのが「防音環境」だ。自分の発する声が近所迷惑になったり、会議や配信中に外の救急車の音が聞こえて慌ててミュートしたりと、音に関す...
部屋自体を改装
自宅防音室の二つ目は、部屋自体をリフォームして専用の防音室にしてしまうことです。
専門の施工業者に依頼して工事してもらえば、最も防音性能を出すことができ、時間を問わず練習可能な、夢の部屋を作ることができます。
ただし、防音性能は家そのものの防音性能にもよるので、家の作りや、部屋のサイズによっては、防音室を作れる場所や、防音性能が制限されることがあるので、よく確認する必要があります。
例えば、集合住宅や、木造戸建てでは、場合によってはドラム演奏可能な防音室を作ることができない場合もあります。
我が家の防音室
ここからは、我が家の一部屋を防音室にリフォームした様子、防音性能について紹介します。
使わない部屋を防音室にリフォーム
我が家は、リビングのすぐ横にあるあまり使っていない和室を防音室にリフォームしました。(こちらの写真は、実際の写真ではなく、単なるイメージです)
和室自体は5畳程度のサイズです。
和室は物置的な位置付けで、あまり機能していないので防音室にすることで、有効活用しようという考えで実施しました。
防音室リフォームの過程
まず最初に、和室の床(畳)、壁を全て取り外して、全てが露わになった状態です。
和室には、ふすまで開閉するタイプの押入れもあったので、そちらも解体しています。
こちらは、解体後に、防音工事が徐々に施されている様子です。
部屋を防音室に改修するということは、部屋の内側に一回り小さい部屋を作るイメージです。
この時、家自体の壁と新しくできた内側の壁の間にできた隙間に、吸音材や、反射板を入れて防音性能を作り上げています。
写真は部屋奥の壁に吸音板を設置し、天井には梁を作って、空間を生み出しています。
こちらは床部分の断面写真で、吸音材、反射材が挿入されているのがわかります。
楽器演奏する時、楽器の振動が楽器の足や、人の体を伝って、建物へと伝わっていきます。わかりやすいところで言えば、コントラバスは床に建てたまま演奏するので、楽器の振動が問題になります。
その他、ピアノだとペダルの足踏みも騒音の原因になるため、床に防音機能をしっかり入れることで、高性能な防音室が作られます。
我が家の防音室は、最終的に、5~10cmずつ内側に壁、天井、床を新しく形成しています。
防音性能のために、床を上げすぎると、部屋がどんどん狭くなるというデメリットもあります。
防音室の床、天井、壁の基礎工事が終わった後の写真です。元々押入れだった部分は一部をクローゼットに、一部を楽譜、スピーカー用の棚に改造しています。
壁紙を貼り、床にフローリングを敷いて、照明、エアコン、換気扇をつけた写真です。
ここまで来ると、完成までは後もう少しです。
照明は好みで、スポットライト的なものにしています。
防音室の完成
最終的に完成した防音室の写真です。
防音室の扉として、通常イメージするのは、重ための開き戸かと思いますが、我が家の防音室扉は2重スライドガラスにしています。
ガラススライドにした理由としては、下記の2つです。
- 2重開き戸でもしっかり防音性能が出せており、部屋の外ではサックスの音がテレビの音量以下に減衰する
- 防音室とリビングがつながっているため、全面ガラス扉の方が部屋に圧迫感がない
練習中に部屋の外の様子がわかるため、スライドガラスにして良かったと思います。例えば、我が家では、部屋の外で子供(乳児)が昼寝している間に、子供を気にかけつつ、練習するといった使い方もしていました。
防音室の性能
では、完成し、6年以上使用している防音室の防音性能について、音量測定アプリを用いて計測しました。
下記はアルトサックスで中音のド(実音ミ♭)をロングトーンした時の計測結果で、防音室の中は、演奏中のサックスの近くに置き、防音室外は扉の側で計測しました。
アプリがどこまで正確なのかは不明でなので、あくまでアプリ内での相対比較ですが、防音室内では100dBを超える音量であるのに対し、防音室内では40dB代になっており、60dB程度減衰されていることがわかります。
普通にテレビをつけている時で、40~50dBなので、部屋の外ではテレビと同等以下の音量まで減衰できていることがわかります。
近隣の家にまで音が伝わるには、さらに家自体の壁も突き抜けていく必要があるため、防音室で演奏した音が近隣騒音トラブルになる可能性はかなり低いと言えます。
防音室を作って良かった点
では次に、わざわざ工事までして、自宅に防音室を作って、得たものについて述べていきます。
主に得られたものは下記の二つです。
良かった点一つ目:好きな時間に練習できる
自宅に防音室があると、ちょっとした隙間時間や夜中といった“好きな時間に練習”できます。
練習するために外に出かけることもないので、移動時間の節約になります。
私は、寝る前に楽器練習をすることは、練習内容の定着に効果があると考え、毎日、子供が寝静まった後、自分が寝る前に基礎練から、取り組んでいる曲の練習をしています。
実際、寝る前にサックスの練習をすることで、翌日にはできなかった指回しがすんなりできるようになる経験が何度もあります。
こういった点で、練習時間があまり取れない大人にとって、自宅防音室は上達への近道と言え、費用以上のものをもたらしてくれています。
良かった点二つ目:毎回の練習にお金がかからない
自宅防音室のメリット2つ目は、毎回の練習にお金がかからない、ことです。
もちろん、初期費用はかかりますが、それ以降のランニングコストはほぼ0円です。
厳密には自宅防音室も部屋の電気代、エアコン代はかかりますが、メリット一つ目で述べたように移動時間の節約にもなるのは金額以上の価値があると思います。
結果的に、自宅防音室は使えば使うほどお得、と言うことができます。
上記、2つが防音室を作って良かった主な点ですが、その他のメリットや、デメリットに関しても別記事でまとめていますの、よろしければ、参考にしてみてください
まとめ
今回は、我が家の防音室を作る過程と、その性能について紹介しました。内容を以下にまとめます。
これから防音室を作ろうとしてる人の参考になれば嬉しいです。
以上、なつけんでした。
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