こんにちは!なつけんです。
大人になってからサックスを始めて、8年が経ちました。今では普通に仕事もしつつ、毎日サックス練習し、音楽教室に通い、吹奏楽団に所属し、すっかり音楽ライフを満喫しています。
今回、サックスのマウスピースの中でも初心者にもおすすめのマウスピース代表格である、セルマーS90 170について、良い点、イマイチな点についてレビューします。
最初にレビューのまとめを以下に示します。
では、一つずつ詳しく見ていきます。
セルマー S90 170とは
S90 170はサックス3大メーカーの一つである、セルマー社が1990年代に発売したマウスピースです。ロングセラーのマウスピースですね。
メーカーの紹介では、ストレートで均質に響き、また柔軟性としなやかさが非常に優れバランスがとれているとあります。
マウスピースの設計値を見る時に一番最初に目にするティップオープニングにS90 170の大きな特徴があります
ティップオープニングは写真の様にリードを装着した時に、リードとマウスピースの間にできる隙間のことを指します。
ティップオープニングだけで性能は決まりませんが、一般的には狭ければ、音がまとまり、安定します。反対に広ければ、音のダナミクスが広がり、音量も大きくなる傾向があります。
アルトサックス用のS90 170のティップオープニングは1.35mmと、マウスピースの中でかなり狭い部類に入ります。
一般的にはS90 180(ティップオープニング1.45mm)を使う人が多いようです。私はこれから述べるように、良いところを重視して、一番オープニングの狭いS90 170を使用していました。
S90 170の良いところ
では、実際に5年程S90 170使用して感じたいい点について述べていきます。
ちなみに、S90 ソプラノサックス、アルトサックス、テナーサックス、バリトンサックスのそれぞれ用に出ており、私はソプラノ、アルトで使用していました。
安定した豊かな響きが出せる
吹いている印象としては、少し暗めな音ですが、よく響きます。
S90は内部の空間が四角い”スクエアチェンバー”となっており、同じくセルマー製のS80と比較すると内部が少し広めになっています。
この特徴により、マウスピースの中で息のスピードがゆっくりになり、その分綺麗で柔らかい響きが増幅されているように感じます。
さらに、一番オープニングが小さいS90 170では、入る息の量が少なく、入り口付近のスピードは早くなるので、音の立ち上がり、レスポンスが少し良くなっていると感じました。
基本的に全音域で吹きやすく、コントロールもしやすい。そして音が柔らかく周りと溶け込みやすいので、どちらかと言えばクラシック、吹奏楽のアンサンブルでハーモニーを作るのに最適なマウスピースだと思います。
私は、綺麗で柔らかく、ホールでよく響く音色が好きなので重宝しています
綺麗なフラジオを出すことができる
S90の良いところ、2つ目は、フラジオ音階も出しやすい点です。
フラジオが出しやすいマウスピースは人それぞれかと思いますが、私はティップオープニングが狭めの方がフラジオが当たりやすい傾向があります。
そのため、ティップオープニングが狭いS90は、フラジオを当てやすく、綺麗な音が出るので、気に入っています。
この辺りは、別記事で解説したConceptの特徴と似ていますが、フラジオの当てやすさ、音のクリアさはS90 170の方が好みです。
S90 170のイマイチな点
S90 170は音程のコントロールがしやすく、綺麗で、柔らかい音で、クラシックや吹奏楽向きな音が出しやすいメリットがある一方で、大きな音で鳴らしたり、パキッとした音を出すのにはイマイチだと思います。
ジャズや、フュージョンといったジャンルの音楽が好きな人にとっては少し物足りないマウスピースかもしれません。
バンドをバックに従えてソロで演奏するのには不向きなマウスピース、という印象です。
まとめ
今回は、セルマー製のマウスピースS90 170のレビューを行いました。内容を以下にまとめます。
あくまで個人の感想なので、気になった方はお店で試奏してみる事をお勧めします。
参考になれば嬉しいです。
以上、なつけんでした。
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